突然体が燃え上がる。実際に起きた10の人体自然発火現象(SHC)現場ファイル

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 まったくの健康体である人間が突然、理由もなく炎に包まれる、そんな状況は想像するだけで恐ろしい。しかし、火の気もないのに人体が急に燃え上がる不可解な現象、人体自然発火現象(SHC)が原因と思われる犠牲者は現実に何人も存在する。

 初めてSHCという言葉や現象が知られるようになったのは、1745年、学術論文誌『フィロソフィカル・トランザクションズ』に載ったポール・ロッリによる記事だ。

 記事の内容は、1731年のある朝、コーネリア・バンディ伯爵夫人がベッドの上で、膝から下だけ残して炭化した状態の遺体で見つかったというもの。1995年までに、ラリー・E・アーノルドが自著『Ablaze!』の中で、世界中で起きた200以上の人体自然発火事件から、犠牲者たちに共通する特徴を下記のようにまとめた。

・犠牲者はアルコール中毒。
・高齢の女性が多い。
・体自体が発火したというより、火のついたなんらかの物質が接触した。
・手と足の先は残る。
・体に触れている可燃性のものはほとんど損傷なし。
・燃えた後にはものすごい悪臭を放つ脂ぎった灰が残されている。

 果たして、これはまるで説明のつかない奇妙な怪現象なのか、それともまったくのSFなのだろうか? 人体自然発火が原因と言われている次の10のケースが、ヒントになるかもしれない。

10. 腹から青い炎があがった男性

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 1967年9月13日、南ロンドン、ランベスの廃屋から奇妙な明るい青い炎があがっているのに通行人が気づいた。通報を受けた消防士が駆けつけると、階段の下でロバート・ベイリーという浮浪者の遺体を発見した。驚いたことに、彼の腹の4インチの切り傷から青い炎があがっていて、消火剤を使ってやっとのことで火を消し止めた。

 よく調べてみると、不可解なことにベイリーの服は炎があがっていた箇所を除いて燃えずに残っていた。よって、炎はベイリーの体の中から発して、外に広がったと結論づけられた。調査が終わっても、結局原因不明としか言いようがなかったという。

9. ベンチに座っていて炎に包まれた女性

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 2015年11月2日、ドイツのフレンスブルグの公園で、ベンチに座っていた40歳くらいのモーリシャス出身の女性がいきなり炎に包まれた。びっくりした通りがかりの男性が、自分のジャケットで火を消そうとしたが、女性は全身にひどい火傷を負った。

 すぐに病院に運ばれたが、リューベックの火傷治療室へ移され、非常に危険な状態だと言われた。目撃者の話では、女性が炎に包まれていたとき、叫び声もなにもあげていなかったという。専門家は女性が自殺を図った可能性も除外できないとしている。

8. 四回も炎に包まれたインドの赤ちゃん

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 息子を出産して9日、ラジェシュワリ・カーナンは恐ろしい光景を目の当たりにすることになった。赤ちゃんの腹と右ひざから炎があがっているのを発見したのだ。

 夫が慌ててタオルで火を消したが、ショックなことにこの赤ちゃんはそれから3ヵ月の間に三度も同じ目にあった。そのたびに、夫婦は子供を地元の病院に連れて行って治療したが、詳しい原因を探ろうと、大学病院を訪ねた。だが、近くに火元要因がないのにどうして赤ちゃんに火がついたのか、まったく理由がわからなかった。結論が出せないジレンマに陥っていると、小児科医は頭を抱えている。

7. 足の先だけが燃えずに残った犠牲者

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 1966年12月5日、ペンシルヴァニア州コーダースポートでのこと。92歳の元医師ジョン・アーヴィング・ベントリーの家に入ったガスメーター検針員ドン・ゴスネルは、我が目を疑った。浴室だけが茶色く変色して(黒焦げではなく)、スリッパを履いた足先だけが残されていたのだ。その隣には一部が焼けたベントリーのバスローブと歩行器(ベントリーは腰を骨折していて、歩くのが困難だった)が残されていた。しかし、元医師の残りの体はどこにも見当たらない。

 現場に呼ばれた捜査員は、ベントリーがパイプを吸う習慣があり、ほかの洋服に焦げ跡が見つかったことから、パイプの火が原因で焼け死んだのではないかと指摘した。だが、歩行器のゴムの先端やまわりの物が無傷だったことの説明はつかなかった。こうした状況から、この事件を40年以上調査してきた捜査員も、真実はどうしてもわからないと認めている。

6. ソファの上で炎に包まれたが助かった男性

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 1995年6月、ベトナム戦争の退役軍人でふたつのパープル・ハート勲章を持つフランク・ベーカーは、友人のピート・ワイリーとヴァーモントにある自宅のソファでくつろいでいた。釣りに出かけようとしていたそのとき、突然ベイカーの左脇腹から炎が上がり、ふたりはパニックになった。幸いなことに、ワイリーが火を消してベイカーを病院に運びこみ、事なきを得た。

 医師はベイカーの体の中で発火して炎があがったとしか考えられないとして、困惑した。ベイカーも、あのときそばに火の気はなかったし、自分の体の中でなにが起こったのか、まったくわからないと言っている。

5. 突然燃え出した列車待ちをしていた男性

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 2011年11月夜10時半、スウェーデン、イェーテボリ中央駅構内、音楽ストアの前に一人の男性が立っていた。すると突然、男性は不可解な炎に包まれた。恐怖にかられた男性は叫び声をあげたが、まわりの人たちはどうしていいかわからず、ただおろおろと見つめるばかりだった。

 幸いなことに、何人かが男性のコートを脱がして、火を消すことができたが、男性はひどい傷を負って病院にかつぎ込まれて鎮静剤を投与された。警察はこんなケースは初めてで、まったく知識がないと言った。

4. オクラホマのケースはSHCだと信じる保安官

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 「あんな事件はこれまで見たことがない」と言うのは、オクラホマ州セコイヤ郡保安官のロン・ロックハートだ。2013年、65歳のダニー・ヴァンザントが、自宅で炭化した遺体となって発見された不可解な事件のことだ。

 不思議なことに、家や家具は燃えておらず、ダニーが苦しんだ痕跡もなかった。ダニーのピックアップトラックの後ろの窓が壊れていた理由もわからない。ダニーがアルコール中毒でヘビースモーカーだったことが、この謎めいた死のなんらかの原因になったのかどうかは特定できないという。

○3. 残っていたのは足先と頭だけ

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 73歳のヘンリー・トーマスの場合は、残っていたのは足先と頭だけで、あとはすべて灰になっていた。もっと奇妙だったのは、残っていた足は、まるでそこだけ火のそばになかったかのように、ソックスとスボンを履いたままだった。ところが、そばのテレビのつまみや、トーマスが座っていたと思われる椅子は燃えて溶けていたのに、家の中のほかのものはまるで無傷だった。

 この事件が起こったのは1980年、場所は南ウェールズ、エブーベールのトーマス宅の居間。最終的に警察は、椅子に座っていたトーマスの髪に偶然火が燃え移り、キャンドルが燃えるようにゆっくりと焼け死んだと結論づけたが、この公式見解に疑問をもつ人は多い。

2. 父親の目の前で燃え出した体に障害のある女性

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 1982年9月、退役軍人のジャック・サフィンは、エドモントンの自宅でくつろいでいた。体に障害のある61歳の娘ジェニファーに話しかけようと振り向いたそのとき、ジャックは驚愕した。ジェニファーの両手や顔のまわりを炎が包んでいたのだ。ところがおかしなことに、ジェニファーは何事もないかのように、黙って座ったままだ。

 ジャックは義理の息子ドナルドと一緒に火を消して、慌てて医者を呼んだが、ジェニファーは火傷がもとで8日後に亡くなった。この奇妙な死に対する審問で、警官はジェニファーがSHCの犠牲者である可能性を示唆したが、裁判長は人体自然発火というようなものはないと断言し、死因不明ということで評決を片付けた。

1. アイルランド人男性の死をSHCと断定した検死官

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 2010年12月22日午前3時、アイルランド、ゴールウェイシティに住むトム・マニオンは、隣家の火災報知器が鳴っているのに気づいた。その家には76歳のマイケル・ファルティが住んでいる。マニオンが慌てて隣家に駆けつけると、もうもうと煙があがっており、ドアを叩いたが返事がないので、警察と消防に連絡した。

 その後、居間で仰向けになったファルティの黒焦げ遺体が発見されたが、不思議なことに家にはほかに燃えた痕跡がなかった。消防士のゲリー・オマリーは、遺体以外に出火の原因がわからないこんな事件は初めてだと言った。検死官のキアラン・マクロングリンは、隅から隅まで調べあげた結果、これは人体自然発火が原因という以外、説明のしようがないと断言した。

via:therichest・translated konohazuku

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